風俗情報ラブギャラリー / 埼玉県 / 西川口・蕨・戸田 / ファッションヘルス / メイドin西川口 (埼玉ハレ系) / 長閑 ひより / 長閑 ひよりの写メ日記一覧 / 君とのあいだに置いたもの 【第4話】はじめての1日
((D)カップ)
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駅の改札前に設置されている電光掲示板には、[○○○ 11時53分]と表示されていました。
”今は11時50分だから、あと3分くらいでゆうすけさんに会える……。”
そう考えていたところに、ゆうすけさんから私の服装を教えてほしいというメールが届きました。
服装の特徴を書いて返信すると、同じようにゆうすけさんも今日着ている服を教えてくれます。
すると、改札の向こうから続々と人の流れが。
私はキョロキョロしながら、メールに書いてあった服装の人物を探します。
”……あ、もしかしてあの人かもしれない。”
目が合ったような気がして、私はペコっと会釈をしました。
その会釈に気づいたかどうかは謎ですが、ゆうすけさんと思われる人物は何故か急に立ち止まり、通路の端の方に移動してカバンからスマホを取り出しました。
”ん?……あの人じゃないのかな?”
そう思ったのと同時に、手に持っていたスマホが震えました。
[ 今、ひよりさんっぽい人を見かけたんですけど……そうですか? ]
[ はい、そうです! ]
そのメールを確認したのでしょうか。
ゆうすけさんらしき人は再び改札に向かって歩き始め、そして……
「ひよりさん? 初めまして……ゆうすけです。」
恐る恐る、私に声をかけてきました。
「は、初めまして! こんにちは!」
「良かった、無事に会えましたね。
……こういうの初めてだから、ひよりさんだって分かっていても、すぐに声をかけにくくて(;^^)」
「そうですよね。私もタイミングを見計らってました(;^^)」
「ですよね(;^^)」
「はい(;^^)」
「……。」
「……。」
会ったばかりだからでしょうか?
それとも、私がむちゃくちゃ緊張してるからでしょうか?
会話がスムーズに続きません。
「……あ、あのっ。」
「はい。」
「お腹空いてませんか?」
「そうですね……空いてます。」
「そしたら、まずはご飯食べに行きましょうか。この近くにお店があるので。」
「はい、行きましょう。」
「こっちです。」
そう言いながら歩き出した私の後を、ゆうすけさんが着いてきます。
前から食べたいものをリサーチしていたのですが、
[ 何でもいいですよ ]
と回答が来たので、駅からも近く、万人受けする某ファーストフード店(※ヒントは白いMのロゴマーク)に決めていたのです。
ものの数分でお店に到着。
店内は比較的空いていたので、そのままお店に入ることが出来ました。
適当なテーブル席に荷物を置き、注文をしにレジへと向かいます。
番号札を受け取って、先ほどの席に座りました。
頼んでいた料理が来る前に、少し喋っていたはずなのですが……
緊張のあまり、何を話していたのか覚えていませんorz
何かしらの話をしていると、頼んだ料理が運ばれてきました。
包み紙を開け、食べようとした手が止まります。
”あ……普通に食べたらマズいかな?”
いつもの私なら、大きく口を開けてモグモグ食べるのですが、それだとゆうすけさんに[女の子らしくない]と思われないかが心配で、大きく口を開けないように気をつけながら食べ進めました。
電話の時と同様にかなり喉が渇いていたので、炭酸ジュースの減りも早かったです。
「俺、○○ばっかり行ってるから、ここは久しぶりに来ました。
こっちも好きなんですけどね……近くに無くて(;^^)」
と、某ファーストフード店(※黄色いMのロゴマーク店)の名前をこの場で口に出しちゃうゆうすけさんは、天然かもしれません。
「どっちも美味しいですよ……ヒック。」
炭酸ジュースのせいでしょうか?
このタイミングで、まさかの【ひゃっくり】が出始めました。
「??」
「あ、ごめんなさい今の……ヒック。
いえ、ひゃっくりが急に始まっ……ヒック。」
ひゃっくりのせいで、非常に話しづらい\(^o^)/
「大丈夫ですか?」
「ヒック……だ、大丈夫で……ヒック。」
止めたいのに止まらなくて、堪えようとしても、ひゃっくりをする度に肩が勝手に上がります。
「ところで今……【ひゃっくり】って言いましたか?」
「そうで……ヒック。はい。」
「【しゃっくり】じゃなくて?」
「え?」
「ひゃっくりって言う人、初めて見ましたww」
「!」
ある意味、衝撃でした。
だって……生まれて初めて指摘されたから。
誰かにひゃっくりと教わったのか、それとも聞き間違いで覚えたのか定かではありませんが、
とにかく【あの症状】は、私の中で【ひゃっくり】という理解をしていたのです。
【ひゃっくり】なのか【しゃっくり】なのかはさて置き、
そんな事よりも……
”今、ゆうすけさんが……笑った?”
ゆうすけさんはすぐ顔を下に向けたので、一瞬しか分かりませんでしたが、確かに笑ったはず。
────実は、駅で初めて会ってから今まで、ゆうすけさんの笑顔はありませんでした。
もちろん、無愛想だったとか、不機嫌な顔をしていたわけではなくて。
愛想笑い的な笑顔はあったものの、声に出して楽しそうに笑った顔を見ることが無かった、という意味合いです。
その上、私もゆうすけさんも、お互いの顔をじっと見ながら会話出来ていなくて、
私が見るとゆうすけさんが目を逸らし、ゆうすけさんが見ると私が目を逸らす……その繰り返し。
そんなグダグダなやり取りの中、ゆうすけさんが私との会話で、一瞬でも笑ってくれたのです。
私は心の中で、
”ひゃっくりありがとう!
ありがとう、ひゃっくり!”
と、ひゃっくりに謎の感謝を伝えました。
が、
このせいで上手く喋れないから、ひゃっくりが厄介な事に変わりありません。
「ひよりさん、フーッて息を吐いてみてください。全部息を出すイメージで。」
「フーーーーー……。」
言われた通りに息を吐きました。
「そしたら、今度はひよりさんが吸える限界いっぱいまで息を吸ってください。」
「??」
「スーーーーーー……。」
”何でこんな事言うんだろう?”
と思いましたが、言われた通りに息を吸います。
「で、そのまま息を止めてください。」
”息を止める!?”
「…………。」
”く、苦しい……。”
「っっ!
はぁ……はぁ、はぁ……。」
止めていた息を急に吐き出した反動で、ゴホゴホと咽せました。
「……どうです? しゃっくり止まりましたか?」
私の場合、ひゃっくりしてる間は喋っても出ますが、咳をしても出ます。
なので、さっき咽せた時に止まっていなければ、ひゃっくりが出てしまうはずなんですけど……出ません。
「あ……止まりました!」
「良かった」
「さっきのは、ひゃっくりを止める方法だったんですね。
私がひゃっくり出始めると、友達は驚かせて止めようとしてたので、それ以外知りませんでした。」
「俺は逆に、その止め方が初耳ですw」
ひゃっくりが落ち着いたところでお店を出て、マンガやゲームが売っているお店に向かいます。
私達が出会うキッカケとなった[とあるアニメ]のマンガやゲームの新作を探したり、お互いの好きな作品を紹介し合いました。
─────時刻は午後4時半頃。
お店を出た後は……ノープランでした。
「ひよりさん、小腹空きませんか?」
「あ、そうですね……そしたら何か甘いものでも食べましょうか。」
「ですね。」
「甘いものだったら何でも好きですか?」
「はい」
”男性で甘いもの好きだなんて……可愛いw”
ゆうすけさんの為に良い感じのお店を紹介しようと考えますが、この辺にオシャレなパンケーキの店や、インスタ映えするようなジェラート店なんてありません\(^O^)/
考えに考えて、絞り出した答えを恐る恐る投げかけてみました。
「えっと……近くに、大判焼きのお店があるんですけど……。」
そのお店は、私が小さい頃から家族や友達と行っていたお肉屋さん。
”お肉屋さんに大判焼き?”
というツッコミが飛んできそうなので、先に説明しておくと、そこで大判焼きも売っていたんです。
それが美味しくて評判だったので、私のように大判焼き目当てで訪れるお客さんは結構居たみたいです。
「大判焼き?……良いじゃないですか、行きましょう☆」
テンション上がってるゆうすけさんに拍子抜けしつつも、ホッと胸をなでおろす私。
「ここからどれくらいの所にありますか?」
「あ、お店は……あそこです。」
そう言って、道路の反対側に建つ小さいお店を指差しました。
「へ? あそこですか?」
反対側の通りに繋がる横断歩道を渡りながら、困惑しているゆうすけさんに、先ほどの説明を追加します。
大判焼きのメニューは、あんことカスタードの二択。
「ひよりさんは何にします?」
「私はあんこで。」
それを聞くと、ゆうすけさんは、
「あんこを2つお願いします。」
と、店員さんに注文し、2つ分の料金を支払いました。
店員さんはお金を受け取ると、出来立てアツアツの大判焼きを渡してくれました。
「はいよ、あんこ2つね! 熱いから気をつけて〜。」
ゆうすけさんは、受け取った大判焼きのうち1つを私に渡します。
「ありがとうございます。あ、あとお金……。」
「お金はいらないですよ。」
「えっ、ダメです、そんなの無銭飲食です!」
「www
人聞き悪いなーw こういうのは、おごりって言うんですよ。
まぁ、80円なんて、おごったうちに入らないような気もしますけど。」
「ええ……良いんですか?」
「はい。そんなことより早く大判焼き食べましょう。」
「ありがとうございます、ごちそうさまです」
「いただきまーす。」
そう言って、ゆうすけさんは大判焼きを一口食べました。
”美味しいって思ってもらえるかな……”
気になって、ゆうすけさんの横顔をさりげなーくチラ見。
「……うん、美味しい。」
「ですよね!」
ゆうすけさんの「美味しい」が聞けて安心した私は、自分の大判焼きを食べ始めました。
そして、大判焼きを食べ終われば、30分ほど前の悩みが再発します。
”次は……どうしよう。
あれ? というか、ゆうすけさんは何時まで大丈夫なんだろう?”
「ちなみに、ゆうすけさんは今日何時まで居れますか?」
「そうですね……6時くらいです。」
”6時ってことは、あと……残り1時間は大丈夫なんだ。
でも、1時間って微妙だなー。
あんまり遠くは行けないし、ここら辺で良さそうな場所は……。”
「えっと、ゆうすけさんが大丈夫ならの話ですが、ここから少し坂道を上ったところに私の好きな場所というか、オススメの場所があるんです。
が、ちょっと歩くの大変かもしれません。」
「全然大丈夫ですよ。是非とも連れて行ってほしいです。」
「そしたら、さっそく行きましょう。」
咄嗟に思いついた[とある場所]ですが、そこは夕暮れ時に行くのが個人的にはベストでした。
”日が沈む前に着かなきゃ……。”
先ほど歩いていた商店街の通りを抜け、そこからクネクネと細い道を進み、坂道を上ります。
この道は通常、神社へと続く道なのですが、途中から別の道に続いているんです。
まぁ、でもその道は舗装されていないし、一見行き止まりに見えるので、通る人はまず居ないと思います。
そんな、隠しルートを進んだ先にあるのは……。
「着きました。
私、ここから見える街の景色が好きなんです。」
もちろん、高台なんてここ以外にも沢山ありました。
だけど、高さや町並みの見え方等を総合的に見ると、ココが一番綺麗なんです。
地図に載っているような場所じゃないので、一人でボーっと眺めたりしても誰の邪魔にもなりませんし、落ち着きます。
そんな、私イチオシの景色を、ゆうすけさんも見ていました。
「…………。」
ゆうすけさんは何も言わずにただ、夕日に照らされている町並みを見ています。
そして、
「綺麗だなぁ……。」
と、独り言のように呟きました。
「良かった。
これでもしゆうすけさんが微妙な反応してたら、歩きにくい道を歩かせてしまっただけになっちゃうので。」
「いやいや、これは坂道を上った甲斐がありますよ。」
「ホントですか!」
「はい」
「……。」
「……。」
最初に駅で会ったときのように、会話が止まる二人。
でも、なんだかこの時の無言には焦りを感じませんでした。
しばし無言のまま、町並みを眺めます。
「……。」
「……。」
「ところで、どうやってこの道見つけたんですか?」
「あ、それは小5の頃、男子と探検ごっこしてた時に私が見つけたんです。」
そう言った瞬間、めちゃくちゃ後悔しました。
”し、しまった!
本当の事を言ってしまった……。
ゆうすけさんの前では[おしとやかな私でいる]って決めてたのに”
これではもう誤魔化しが出来ません。
「探検ごっこ?」
”どうしよう、変な奴だって思われた……orz”
「い、今はもちろんそんな事してませんよ?」
今更言ったところで、何のフォローにもなっていません。
「ひよりさんにもそんな時代があったんですねー……意外です。」
そう言って、ふふっと笑うゆうすけさん。
「意外、ですか?」
「はい。ひよりさんは清楚で女の子らしいイメージがあったので。」
”私が清楚で女の子らしいだなんて、どう脳内変換したらそうなるんですかwΣ(゜Д゜)”
「えっ。そう見えます?」
「見えますよ。言われませんか?」
「そ、そんな事初めて言われました。
……ちなみに、こんな奴、ゆうすけさんだったらどう思いますか?」
「え、どうって?」
「いや、ほら……男子みたいな遊びするような女子は変なのかなー、と……。」
「俺は良いと思いますよ、活発的で」
”活 発 的w (゜д゜)”
ゆうすけさんの菩薩のような発言に、驚きを隠せない私。
オロオロしていると、ゆうすけさんはバッグから何かを探す素振りをしました。
「どうしました?」
「あ、いや……今何時かなーと。」
「あ! ごめんなさい、そうですよね。」
私はポケットからスマホを取り出して、時間を確認しました。
「もう6時になるところです。
長いこと引っ張り回してしまってごめんなさい」
「いやいや、謝らなくて大丈夫ですよ。
まぁ、でも確かにそろそろ戻った方が良さそうですね。」
来た道を引き返し、駅へと向かいます。
改札前で別れようとした時、
「あ、そうだ。」
と言って、ゆうすけさんは何かを思い出したように、持っていたバッグを漁り始めます。
「?」
バックから1枚の封筒を取り出すと、私に手渡しました。
「これは、俺が居なくなってから見て下さい。」
「え?……あ、はい。」
「辺りは薄暗くなっているので、気をつけて帰って下さいね。」
「ありがとうございます。ゆうすけさんもお気をつけて」
「はい。では……また。」
「はい。」
お互いに手を振り合い、ゆうすけさんは改札を抜け、去り際にもう一度手を振ってくれました。
その姿を見送った私は、封筒をバックの中にそっとしまい、小走りで家に帰りました。
自分の部屋に帰ってきた私は、ソファーに座り、カバンから封筒を取り出しました。
真っ白な封筒の裏面には、動物のシールで封がしてあります。
シールを破らないよう、慎重に剥がして、ゆっくりと封筒を開けました。
”あ!これ、、、○○○のポストカード!!”
中には、私とゆうすけさんが知り合うきっかけとなったアニメのポストカードが入っていたのです。
”しかもこれ・・・非売品のやつ!!”
というのも、このポストカードは、二人が好きなアニメの専門雑誌で、月刊で発売されていたもの。
その雑誌で募集していたイラスト投稿の中から、優秀作品に選ばれた人しかもらえない代物でした。
ゆうすけさんが定期的に応募していることは知っていましたし、入賞したことも知っていました。
(※私もその雑誌の愛読者だったけど、応募はしていませんでした)
雑誌にゆうすけさんの絵が掲載されたページを見た瞬間、ビックリ&嬉しすぎて、即行ゆうすけさんにメールしたことを今でも覚えています。
一刻も早くゆうすけさんに伝えたい勢いで送ったメールは、誤字脱字だらけ。
それでも、ゆうすけさんはニュアンスで返信してくれたんです。
話を元に戻します。
しかも、それは私が一番好きなキャラのポストカードでした。
だからゆうすけさんは、この貴重な非売品を私にくれたんだと思います。
”これはもう、額とかに入れて飾っておかなきゃ!”
なんて思いながら、チラッと裏面を見た私は、さらに驚きました。
裏面には、ゆうすけさん直筆のイラストとメッセージが書かれていたからです。
”ん?
でも、このキャラ・・・何だろう?知らない子だ”
見覚えのないキャラクターでしたが、その近くに書いてあったメッセージを読んだら、全てが繋がりました。
.゜:+.゜:+.゜:+.゜:+.゜:+.゜:+*.゜
今日は会ってくれてありがとうございました。
これを書いているのはもちろん会う前ですが、
先に感謝を伝えたくて書きました。
これからもメールや電話で連絡を取りたいし、
ひよりさんが今日俺に会ってみて、
また会おうって思えるような時間を過ごせていたら
凄く嬉しいです。
緊張のし過ぎで俺が何かやらかしていたらすみません。
先に謝っておきます(笑)
PS:そこに描いてあるのは勝手ながらひよりさんをイメージして考えたキャラクターです。
.゜:+.゜:+.゜:+.゜:+.゜:+.゜:+*.゜
”ゆうすけさんは何もやらかしてないです。
むしろ、やらかしたのは私の方orz”
ゆうすけさんが描いたのは、私の好きな色や好みを盛り込んだ、とっても可愛いキャラクターでした。
”美化してる・・・めちゃくちゃ美化し過ぎですよ、ゆうすけさんw(;´Д`)”
あ、ちなみに美化と言っても、
人 間 じ ゃ な い
ので、似てるとか似てないとか、そういう次元の話じゃないんですけどね(´▽`)(え
(※ゆうすけさんが描いたのは、[ポケモンとか、ドラクエとか、そういうのに出てきそうなキャラを描いた]って想像していただければ良いかと思います)
────その後も、ゆうすけさんと私は毎日メールをして、文章のやり取りだけでなく、
自分で作った料理が上手に出来た日は、それを撮って送ったり、
ゆうすけさんは旅行先で見た景色を撮って送ったり、
毎週金曜日の夜は電話をして、連絡を取り合っていました。
そして、
二人で会うのが3回目となった次の日のこと。
学校へ行く準備をしていると、ゆうすけさんからメールが届きました。
[ おはようございます! 今日の夜8時くらいって、予定ありますか? ]
[ おはようございます♪ いえ、特に無いですよ〜 ]
[ そしたら、大事な話があるので、その時間帯に電話出来ませんか? ]
”だ、大事な話!?
・・・・何だろう。
悪い話だったらどうしよう・・・”
少し迷いましたが、私は[ はい、分かりました ]と返信。
そのあと学校に向かった私は、サキに今朝の出来事を伝えました。
「どうしよう・・・良い話かな?悪い話だったらヤダな・・・。」
「いやいやw (悪い話)な訳無いじゃん」
「うーん、うーん」と唸っている私を見たサキは、
「え、ひより・・・マジで分かんないの?」
と、呆れたような口調で言いました。
「悪い話かもしれないじゃん・・・」
「マジかw」
「サキは何の話だと思うの?」
「え?・・・うーん、、、何となく教えないほうが良い気がするから言わないでおくわ」
「えー、教えてよー(・ε・` )」
「てか、ひよりが言ってる悪い話って何?」
「例えばさ、
ゆうすけさんが県外に引っ越しちゃう・・・とか?」
「なんだそれw」
「だってさ、今日は月曜日だよ?
電話はいつも金曜日なのに、金曜日まで待てない&大事な話=引越しってことなのかなって・・・」
「一応聞いておくけど・・・良い話ってのは?」
「引っ越すんだけど、、、こっちに引っ越してくる!・・・とか?」
「ひよりの想像だと、どっちにしろ[引越し]なのねw」
「他にも色々考えたんだけど、引越し説が濃厚かと・・・。」
「もう何でも良いわw┐(´д`)┌
もし県外引越しだったらさ、慰めてあげるから連絡してw」
「ええw 急に返しが雑になってるのは何故w(゜Д゜;)」
テキトーにあしらわれましたが、
”これはサキなりに私を落ち着かせようとしてくれてるのかな?”
と解釈する私。
────学校から家に帰ってきた私は、宿題などを済ませてご飯を食べ、お風呂に入り、自分の部屋に行きました。
時刻は午後7時半。
ゆうすけさんからの電話が来るまで、あと30分ほどありました。
”大事な話って・・・・やっぱり引越し?
そしたら、
メールとか電話は今まで通り出来ても、
今までみたいな頻度では会えなくなっちゃうのかな?”
いい加減、何回も電話を重ねていれば、電話前は落ち着くようになったはずなのに、
今日は初めて電話した日と同じくらい・・・
いや、それ以上に緊張していたと思います。
”というか、今更だけど毎日のように何かしらで連絡取ってて、
ゆうすけさんは嫌にならないのかな?
飽きられたりしてないかな?”
と、考えながら、手に持っていたスマホをじっと見つめていました。
『二人はずっとこのままで良いの?』
ふと、前にサキが私に言った言葉が頭を過ぎります。
・・・思えば、私は中学校に進学した辺りから、男子と遊ばなくなりました。
自分から話しかけることも無くなりました。
話しかけられれば話すけど、
用が無ければ基本的に接触しません。
男友達と思える人も、
男友達と呼べる人も、
居なくなりました。
これは意識したわけでは無く、ごくごく自然にそうなっていきました。
だけど、
ゆうすけさんだけは違う。
メールもするし、
電話もするし、
会うことだってする。
頼りになって、紳士で、尊敬してるし、
優しくて、楽しくて、
変なことを言ってもバカにしないし、
グダグダでまとまりの無い話でもちゃんと聞いてくれるし、
私の話で笑ってくれて、
考え方が似てて、絵も描けるし、
博識な人。
とっても良い人。
完璧かと思いきや、
私に負けず劣らずの照れ屋で・・・
意外にも字が汚い(笑)
『彼は、ひよりの何?』
”ゆうすけさんは私のこと、
どう思ってるんだろう?
私は、ゆうすけさんのこと・・・
どう思ってる?”
ヴヴヴヴヴヴヴ・・・・ヴヴヴヴヴヴ・・・・ヴヴヴヴヴヴ・・・・
”!!”
考え事をしていたら、いつの間にか8時を回っていたようです。
スーーーーハーーーーーと、大きく深呼吸をして、スマホの画面に表示された[応答]をタップしました。
「も、もしもし。」
「こんばんは。ひよりさん、すみません。月曜日に電話してしまって。」
「いえいえ、大丈夫ですよ」
ゆうすけさんが今朝送った[大事な話]は、すぐに伝えるつもりは無いのか、
最初の30分くらいは、いつもの電話の調子で会話が進んでいました。
いつも通り明るい口調で落ち着いて話すゆうすけさんに対し、
私は、
”いつになったら大事な話が始まるんだろう・・・”
というのが気になって、心ここにあらずでした。
「あ、ごめんなさい。ちょっとお手洗い行って来て良いですか?」
「全然大丈夫ですよー」
「ありがとうございます、すぐ戻りますので!」
と言って、私はスマホをテーブルに置き、トイレに行きました。
数分後、トイレから戻ってきた私は、再びスマホを耳にあてます。
「お待たせしました!」
「おかえりなさーい。
・・・で、
今朝の話なんですけど、、、。」
「は、はい。」
自然に背筋がピンとなります。
「・・・・。」
「・・・・。」
「・・・俺がウルフとして掲示板でやり取りしていたことを覚えていますか?」
「もちろん覚えてますよ」
「荒らしやなりすましが出てきたとき、いつもの俺だったらスルーしてました。」
「?」
「スルーというのは、放っておくって意味です。
ああいう掲示板にはそういうのが付き物で、干渉しても無駄だから。
また、他の新しい人が書き込みしてくれるだろう。
代わりは他にも出てくるだろう、
そう思ってたんです。
だけど、サクラさんのなりすましには、正直めちゃくちゃムカつきました。
サクラさんはそんなこと書くような人じゃないし、
そんな考えを持つような人じゃないって思ってたから。」
”そうだ・・・・。
私は、まんまとウルフさんのなりすましに騙されていたのに、
ゆうすけさんは、
私のなりすましを見抜いてた・・・・。”
「サクラさんとやり取り出来なくなるのは困るって思いました。
だから、メールアドレスを付けたんです。
そんなの未だかつてしたこと無かったから、自分でもビックリです(笑)」
「そうだったんですね・・・・。」
「今思えば、あの時から・・・・惹かれていたのかもしれません。」
「えっ・・・・。」
「サクラさんじゃなくて、
ひよりさんとしてやり取りするようになってから、
ひよりさんを知れば知るほど、
ひよりさんの魅力に気づいていきました。
気づけば気づくほど、
俺の中でもどかしい感情が芽生えていきました。」
「いやいや、私に魅力なんてこれっぽっちも無いですよ」
「それは、ひよりさんが気づいてないだけです。
実際に会ったら、もっとその気持ちが強くなりました。」
「ええw
どこにそんな要素があるんですかw」←※照れるとひたすら否定するのが私の残念な特徴の1つです。
「心から楽しそうに笑ってくれるところ。
動物を見かけるたびに目で追いかけて、嬉しそうにしてるところ。
どんな些細なことにもお礼を言うところ。
ちょいちょい盗み見てくるところ。
美味しそうにご飯を食べるところ。
礼儀正しいところ。
自分の話を伝えようとして、身振り手振りを交えて一生懸命話すところ。
・・・こんな感じで、沢山ありますよ。」
”会ってるときは全然目を合わせてくれないから、
てっきり、
私のことなんて見てないと思ってたのに・・・・。”
「いやいやいやいやw
私なんて変な奴ですよ(笑)
それに比べてゆうすけさんは凄く良い人です」
「・・・ひよりさんは、
前にも俺のこと[良い人]って言ってくれましたよね。」
「はい。」
「俺は、、、ひよりさんにとって良い人止まりですか?」
「えっ。。。」
”なんだろう・・・この気持ちは・・・。”
「・・・・・。」
「・・・・。」
「俺は、ひよりさんに[良い人]って言われる度に、
[所詮それまでなんだ]って、
言い聞かせて、ひよりさんに対する気持ちを抑え続けてきました。
言わなければ今まで通り、
ひよりさんと楽しくやり取り出来るんだって言い聞かせて。
・・・それはそれで良かったのかもしれません。
けど、
どうしても諦められなかった。」
少しの沈黙のあと、
ゆうすけさんは、ゆっくりと続けました。
「俺は・・・・
ひよりさんが好きです!
俺と、
付き合って下さい。」
「・・・・・・。」
雷に打たれたような衝撃でした。
”ゆうすけさんが・・・・私を好き?”
「・・・・・・・。」
何か、言いたい気持ちはあるのに、喉の手前で引っかかっているような感覚。
スッと言葉が出ずにいました。
「・・・・・。」
”何か言わなきゃ・・・”
「・・・突然こんな話をしてしまってすみません。
きっとすぐには返事出来ないだろうから、いつでも大丈夫です。
どっちにしろ、ひよりさんの正直な気持ちを教えてもらえれば。」
「わ、・・・・私も、
同じ気持ちです」
「えっ。それって・・・OKってことですか?」
「・・・・はい(////)」
「良かった・・・。
俺、凄く・・・凄く嬉しいです!!」
「わ、私もです。
・・・まさか、
ゆうすけさんに告白されるとは思ってもいなかったので」
「ちなみに、大事な話って何だと思ってましたか?」
「えっと、ゆうすけさんが引越しするって話かと・・・。」
「引越しw
なんか、ひよりさんらしい勘違いですねw」
「だから、もしゆうすけさんが遠くに行っちゃったら・・・・って考えてました。(´_`)」
「そうだったんですね。
でも安心してください、引越ししませんから(笑)」
「はい」
「・・・というか、
ひよりさん、結局ちゃんと言ってくれませんでしたね」
「??」
「ひよりさんは、
俺のことどう思ってるんですか?」
「え?w
さ、さっき答えたじゃないですか」
「いやいやw
あれは俺の言葉に同調しただけだから、答えになってないですよ」
「ええw」
「ひよりさんの言葉でちゃんと聞きたいんです。
・・・ダメですか?」
”いやいや、
そんなこと言われたら言うしかないじゃないですかーーー(((;°▽°))”
私は、例え女友達であろうとも、好きと言われたら照れ笑いするか、
「私もー」
か、
「ありがとう」
で返しちゃうくらい、自ら好きと言いません。
私だって、言えるもんなら言いたいですよ?
でも、言えないんです。
それは何故かというと・・・
単純に
恥 ず か し い
から(///_///)(え
おそらく、今まで生きてきた中で数えるくらいしか人に[好き]と言ったことがありません。
男女問わず、サラっと[好き]って言えちゃう人は凄いと思います。
好きな人に好きって言われたら嬉しいですもんね。
女の子でこれを出来る人は可愛いんだろうなー・・・( = =)(遠い目)
「まぁ、強要はしたくないので、難しいなら大丈夫ですよ」
「・・・・。
いや、ちょ、ちょっと待ってください」
「え?あ、はい。」
”たった二文字。
さ行と、か行の1つずつ言えば良いんだから。”
なのに・・・
ドキドキが止まりません。
心臓が口から出そうです\(^o^)/
「わ、私も
ゆうすけさんが・・・・
すっ・・・・好きです(////)」
”最後のほう、
めっちゃ小声だったけど言った、
確かに言ったよ、ゆうすけさん!(; `д´)”
「・・・・(////)」
”Σ(゜Д゜)!
やめてーーww
ゆうすけさんが照れないでーーーw”
「ちょww
ゆうすけさんが言わせたんじゃないですか(////)」
「いや、、これは・・・[こうかは ばつぐんだ!]ってやつですねw」
「あれw
いつからポケモンになったんですかw」
・・・そんなこんなで、
ひよりとゆうすけさんは、
彼女と彼氏の関係にレベルアップしたのでした。
続く
「俺は……ひよりさんが好きです」
その言葉から始まった、私たちの恋。
彼女になれたことが嬉しくて、
毎日が夢みたいだった。
彼女として初めてのデート。
これから増えていく、二人の時間。
……だけど。
どうして私は、
こんなにも不安なんだろう。
そして私は、
少しずつ気付き始める。
次回、君とのあいだに置いたもの
第5話 幸せなはずだった
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