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赤羽のピンサロはしごしてみた(後編)


前回のあらすじ。
・3店舗のピンサロをハシゴする
・指名はしない
・インターバルはなし。時間が来たらすぐ次の店に移動する
をルールに赤羽のピンサロを3店舗ハシゴする
というミッションを(勝手に)設けたラブギャラスタッフY。
前編はこちら

1軒目に行ったのは「RAINBOW(レインボー)」。 可愛い女の子からとても良いサービスを受け既に満足気味。
満足気味というか、もう帰りたい。
とりあえずお店を出て数秒立ち尽くす。

・インターバルはなし。時間が来たらすぐ次の店に移動する

このルールが自分を苦しめる。せめて1時間くらい休みたい…。 オナニーをするときに「よーし、今日は2発抜いてやるぜ!」と意気込み、オカズのAVもしっかりと吟味のうえ用意し、2発でも3発でも抜き放題な環境が整っていたとしても1発抜き終わった後にAVの再生を無言で止めるあの感覚に近い。 近いというかそのものだ。 ピンサロ街の路地で呆然と立ち尽くすスタッフY。
独身彼女なし社畜。 こうやって見ると、赤羽てやっぱり怖い街ですね。
路地裏とはいえ不気味。
よし!立ってても終わらない!あと2軒頑張ろう!
頑張れ俺!負けるな俺!と俺の下半身!

覚悟を決め次の店に向かう。 本来風俗ってこういう気合が必要なものだっけ? 2店舗目に選んだのは「アイドルコレクション」。
理由?1軒目のRAINBOW(レインボー)から歩いて20秒くらいだったから…。
入口自体が地下にあるので、カンカンカンと非常階段風の階段を下っていく。
残念ながらラブギャラには掲載していない店舗だったので事前情報がないのですが、「キュートガールクラブ」と銘打っているだけあってどうやら若い女の子が相手をするぜ、というのがウリな感じか。

パネルを見ると確かにみんなセーラー服を着ている。 ピンサロではポピュラーな制服だけど、若さが際立って俺は結構好き。 結構好きなはずなのに…パネル一覧を見てもまったく気分が高揚してこない。これが2軒目の洗礼か。

「いらっしゃいませー!ご指名ございますか!?」
元気なお兄ちゃん風なスタッフさんが出迎えてくれる。
「いえ、フリーでいいっす」
明らかに先ほどと違うテンションだなと自分でわかる。これが2軒目の洗礼か。
「ではご案内します!こちらへどうぞー」
先ほどとは対照的に今度はすんなりと入ることができた。本当に間が悪い。少しくらい待ち時間があってほしいときにこれだ。 もう22時くらいだし、この時間になるとさすがに空いてくるのかな。

先ほどのソファータイプとは異なり、このお店はフラットシートの個室。
これは完全に好みだろうけど、個人的にはソファータイプの方がピンサロ感があって好きかもしれない。 広く使えるのはフラットシートなんだけど、なんだろう、あのこじんまりとした感じが好きなのだろうか。

余談だがピンサロの発祥は1960年とされているらしい。 『ピンクキャバレー』や『ネグリジェサロン』などと呼ばれるおさわり専門の業態に、口での”抜き”のサービスを取り入れて現在の形が完成したと言われている。 ピンサロは1977年に最大のブームとなり、1980年代に入ってからサービス内容が過激化。 短時間に手ごろな価格でサクッとエッチなことをして帰れるという手軽さが忙しい日本人にまだウケ続けている理由なのかも。
女の子が来るまでにピンサロの形態や歴史について考えているあたり、明らかにもう脳がエロの方向に働いていない。

「お待たせしましたー。こんばんは〇〇です」
来た。 来てしまった。いや、これはさすがに失礼か。
「こんばんは、初めまして」
いかん、明らかに紳士になってる。ピンサロでこの紳士さいらない。 なんならちょっといい声で言っている自分がいる。なに賢者モードで大人の色気を出そうとしているんだ俺は。
お金は払っているんだ。しかも8,000円というピンサロにしてはそこそこの値段。 ここは1軒目のつもりで淫獣に戻らなければ来た意味がない!
おっし!と女の子の顔をじっくりと見る。 うーん、まぁ、ふつう…? 非常に形容しがたい。飛びぬけて可愛くもないけど悪く言うほど可愛くなくもない。 まぁでもね、ピンサロはサービスが良ければそれでOKだから。 顔とか暗くてあんまり見えないし。愛嬌とサービス、これ大事。

「とりあえず上に乗って貰っていい?」
1軒目と同じ流れでいこうとするも、
ごめん、今生理なの。乗ってもいいけどそれ
(俺が履いているズボン)白いから

…血が付いちゃうかもということか。 というか生理なんですね。休みなよ。

あーそっかそっか。大変だね生理中もお仕事で。ところでティッシュとかないかな?外寒かったから鼻水出ちゃって
「ポケットティッシュ持ってないの?持っておきなよ。
このオシボリ(使い捨て型)使っていいけど何枚も使えないから同じので拭くことになるかも。何枚もあげられないから」


「お、おう…ごめんねありがとう」
「ポケットティッシュ持ってないの?」
「それが持ってなくて…」
「ポケットティッシュとウェットティッシュは携帯しておくこと。わかった?」
「はい…わかりましたすみません」
「あとタバコ火が点いているうちは私からなんもできないから。消してね」
「あ、はい、消します…」
「手冷たいじゃん。これでおっぱい直接触られると心臓麻痺になっちゃうよ!」
「あ、はい、すみません…」

なんだろう、学級委員長系の子だ。

言っていることは概ね正論なんだけど、言い方に難があるというか。
そして笑う時に広角は上がっているんだけど目が笑ってない。
きっと好きな人は好きなんだと思うけど、ぶっちゃけ俺はあんまり得意じゃない。 まぁフリーで入っているわけだからね。受付のスタッフさんが俺の好みを知っているわけもなく。 ふだん交わることのない女の子といきなり親密になる、これも風俗遊びの醍醐味の1つ。
でも「手冷たいじゃん!」
と言いながら俺の手をつかみ、服の上からおっぱいの上に置いたりする当たりは手練れていらっしゃる。

手が温まってきた頃合いで、本格的にサービスが開始された。
生理中とのことなので下はノータッチ。仕方ない。
とりあえずしこたまおっぱいを揉む。形、張り共におっぱいは素晴らしい。
おっぱいおっぱい。 我が愚息に対するサービスも開始された。
が。感覚がない。>
いや、たぶん何かされていることは間違いない。
しかし1軒目での「結構激し目が好き」にキッチリと答えてくれたあの子が効いている。
対照的にこの子は結構ソフトなサービス。 これは無理かもしれない。 30分というか1時間あっても無理かもしれない。
「もうちょっと強めにやってよ」
というとまた何か言われそうで押し黙ってしまう俺は間違いなくチキン。
そのまま時は流れ、
「〇番テーブル、〇番テーブル、〇〇タイムです」
後半は聞き取れなかったがどうやら俺がいるテーブルに対して何か伝えている模様。 ピンサロでこの手の案内ということは、
「残り10分とか?」
「うん、イケそう?」
このままだとたぶん無理。
「ちょっと強めにやって貰ったらイケそうかな☆テヘッ」
努めて明るくお願いしてみる。

彼女にもこんなに気を使わないぞ。彼女いないけど。
すると無言でちょっと強めにしてくれる委員長。
リアクションがないのが逆に怖い。
しかし残り5分くらいになってもまだ気配がない。
俺は最終手段に出ることにした。

(この子は明日香キ〇ラ、この子は明日香キ〇ラ、この子は明日香キ〇ラ、この子は明日香キ〇ラ明日香キ〇ラ明日香キ〇ラ……)


最低の妄想である。

絶対に本人には言えない。 俺の脳内では明日香キ〇ラが俺のなにかをアレしている。 先日見た彼女のAVが脳内で再生されている。チャプターで表すといきなり8くらいだ。インタビューはすっ飛ばしている。

やはり明日香キ〇ラは偉大だ。 あれだけ音沙汰なかった気配がおもむろにこみ上げてきた。 そのままなんとか時間内に完了。
サンキューキララ。

しかし俺の最低の妄想がバレていたのか、彼女は出た瞬間に背を向けオシボリに吐き出す。 直接的な表現をしてしまうと、たぶんまだ出てる途中だった。
そして背を向けたまま俺に1つオシボリを手渡す。
なるほど、自分で勝手に拭けということか。 大体ピンサロだと最後に女の子が拭いてくれるものだと認識しているが、俺が個人的に嫌われてしまったのか、そもそもこの店がそういうスタイルなのか。
なんだかなぁと思いながらも、拭かない限りは帰れないのでいそいそとふきふきする。 2発目の賢者モードは1発目よりもはるかに深い。 この状況が笑えて来た。ミジメ的な意味で。
その後はショップカードのメッセージを受け取り、出口まで送ってもらう通常のスタイル。

「どうもありがとう」 初対面時よりも明らかに低いテンションでお礼を言う俺。 紳士を超えてすでに初老になっている気がする。 新発見だ、ピンサロハシゴは人格をも変えてしまう。 さらにプラスされた倦怠感と共に、俺は店を後にした。 入るときに階段を下ってきたということは、帰りは階段を上らないといけないわけだが、人生において階段を上ることにこれだけ嫌悪感を抱いたのは後にも先にもこの時だけだろう。

じっくりと時間をかけ路上に出る。 あと1軒あるのか…。 あと1軒…。 いや、あと1軒あったっけ?全部で2軒回ったらいいんじゃなかったか? というかもう下半身の感覚がない。ちょっとした生命の危機だ。 うん、そうだ、こんな形で死なれたら会社も困るだろう。 頑張った。俺は頑張ったよ。もうゴールしてもいいよね。 俺は酒に逃げた。 素晴らしい展開が2連続で続いていたら、もしかしたらいけたのかもしれない。 例えば1ヶ月くらい溜めてから実行したら、もしかしたらいけたのかもしれない。 日頃から1日に3回できる人だったら、もしかしたらいけたのかもしれない。

結論:俺には無理(企画倒れ)

ラブギャラをご覧のみなさん、ピンサロは1日に1軒の方が楽しいです。 ちなみにショップカードのコメントは溢れんばかりに女の子の名前が入っていたので公開ができませんでした。 気になる方は直接店舗に行ってみてくださいませ。

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